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La Suno Pacifika

 


La Suno Pacifika ・バックナンバーのご紹介―

 




スクーパス氏の訃報に接し(2005 年1 月号)

リトアニアエスペラント会元会長で、TEK の2003 年度ザメンホフ祭の招待客であるラウリナス・スクーパス氏が、2005年1 月14 日逝去されました。

氏の訃報に接し、驚き一日中仕事が手につきませんでした。氏には一昨年のザメンホフ祭で講演をしていただきました。宿泊はオリエンタル・ルーモにお世話になり、朝の大本さんのおつとめもほとんど毎日参加され「自分は大本の信者になった。」と喜んでいました。町田E 会のザメンホフ祭に参加したり、横浜の方々に当地を案内されたりと、日本での生活を楽しまれました。GCトラベルの野口美樹さんにエスペラントを教えるのが楽しみで「Miki, Miki 」と言ってかわいがっていました。
彼の寄稿に「人はいろいろな夢を持っている。例えば新しい家とか、健康とか、豊かな暮らし、エスペランティストなら文通相手の国を訪れたいとか、、夢というものはかなわない場合が多い。しかし奇跡が起こりました。太陽がさんさんと輝く、遠い国・日本へ行くチャンスを神様が与えてくださいました。」とあったのを思い起こします。

彼の父親は彼が神父になることを望んだそうです。彼は神父にはなりませんでしたが、生涯を独身で過ごしました。今年の世界大会を目の前にして大変に残念です。ご冥福をお祈りします。

(編集部・大場)

 




 


ラウリナス・スクーパスさんをしのんで(2005 年2 月号)


スクーパスさんとの出会いは、一昨年のザメンホフ祭で来日されたときでした。外国のエスペランティストと接する機会は、まだ数回でしたし、どんな方がいらっしゃるのかとても興味がありました。初対面 では、滞在するホテルにご案内しました。第一印象はサンタクロースのようなかわいらしいおじさま(失礼!?)でした。ちょうどクリスマスの時期で、初めての会話はクリスマスの時期であることと、前日の天気についてだったことをよく覚えています。
[写真] ザメンホフ祭に来日した際のスクーパス氏

 

私はとても幸運なことに、スクーパスさんの特別授業を1 対1 で受けさせていただきました。もちろんエスペラント語のみの授業ですので、辞書を何度も引いたり、身振り手振りして熱心に教えてくださり、あの時に教えてもらったことがとても財産になっています。いちごの種類を詳しく教えてくださったり、「ソーセージののっているパンは100 円で買えるかな?」とか「スーパーとコンビニはどちらが安いか?」などと質問を受け、頑張って答えました。

今年はリトアニアで世界大会がありますし、またどこかで必ずお会いできると思っていました。今は天から見守ってくださっていることと思います。

スクーパス氏とご家族の方に哀悼の意を表します。氏の母国リトアニアを訪れることをとても楽しみにしています。

(野口美樹) 
 




スクーパスさんのこと(2005 年2 月号)

2003年12月13日(土)TEKの紹介で町田のザメンホフ祭にスクーパスさんが出席してくださり、楽しく有意義なときを持つことができました。(町田エスペラントクラブ会機関紙"AMEBRIETO" No.79 参照/本誌8−9ページに掲載)

午前中は国際版画館で展示されていた全国大学版画展を鑑賞し、せり谷公園を散歩。喫茶店で珈琲とカレーの昼食を頂きながらおしゃべりしました。彼はとてもお話し好きで、日本の印象、大本教の宿舎での生活、日本赴任のリトアニア大使にエスペラントについて話したこと、リトアニアの経済や教育についてなど次々に話してくださり、あっという間の2時間余でした。その後ザメンホフ祭、夜の「梅の花」での豆腐料理もとても楽しんでくださり、さらに永木家での宿泊とあわただしくはありましたが精一杯のもてなしにとても満足してくださり、2005年のヴィリニュスでの再開を約束してお別れいたしました。

その後お礼状とともに”Du semajnoj en Japana Esperantujo” の記事の載っている雑誌"Litova Stelo" を頂き、皆で読ませていただきました。それからしばらく便りがなく、リトアニア世界大会に向けて、お忙しい日々を過ごしていらっしゃるのだろうと思っておりましたところ、秋に佐野さんより「スクーパスさんが癌の手術をされて、日本によく効く漢方薬があったら送ってほしいという便りがあり、どうしたものか。」という電話がありました。私のほうにも参考になるような考えもなく、お医者さまに相談する他考えつかず、何か具体的に手伝えることがあったら、と返事をしたまま、気になっていた矢先の訃報に、何かできることがあったのではと申し訳なく残念です。きっと今年のリトアニアでの世界大会においても活躍を期待されていたのだろうし、なんといってもご本人がどんなに心残りであったかと思うと、返す返す悔やまれます。

でも今はとり返し様もなく、彼のご冥福を心からお祈りし、リトアニアの世界大会の成功とエスペラントの発展に少しでも協力できたらと願っています。

(明石芙美子)