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La Suno Pacifika

 


La Suno Pacifika ・バックナンバーのご紹介―

 



 
ポーランド・クラクフのE クラブ
−Krakova Societo Esperanto − 
(2004 年1 月号) 

Krakowa societo Esperanto はクラクフを中心として活動しているグループで、毎週水曜日午後4時から会合を行っている。場所は旧市街からヴィスワ川を渡ったポドグジェ地区(Podgórze)にある市民会館の一室を借りている。会費は年間20złで、紅茶、コーヒーなどの飲み物と簡単なお菓子が出る。

会長を務めるのは文学学士で詩人のLidia Ligęza さん、メンバーは年配者を中心に20人程である。毎週交代で誰か1人が1時間程度の話をする形式で、私もこれまで「日本での結婚式」「日本におけるエスペラント運動」というテーマで2回話をした。エスペラントが上手な人が多く、話しのテーマも毎回多岐に富んでいて面白いが、雑談になると皆ポーランド語で喋っている時間のほうが長い。この10月からは水曜の会合の前の空き時間を利用して初心者向けの講習会も始まった。

会合とは別に、月に一度の割合で演劇・コーラス・コンサートなどの催しを開いている。この催しはEsperanta Teatra Sceno ARENOという名前で独自にプログラムが組まれており、これまでにエスペラント語の芝居劇、コーラス、ギター引き語り、エスペラント語によるヒップホップのコンサートなど様々な志向の催しが開かれた。会場は旧市街の中央広場のすぐ隣の一角に立つ市民会館(写真)で、学芸員であるJadwiga Gibczyńska さんのコネで使わせてもらっている。催しはすべて無料で、会場も街のど真ん中とアクセスもよいことから、エスペランティストだけでなく一般の人も気軽に入って楽しんでいる。Krakowa societo Esperanto のメンバーは、女優のJadwiga Gibczyńskaさんなど多彩な人が多く、このような催しが開けるのはすばらしいことだと思う。

また、会報Apudvistula Bultenoの発行も行っている。この会報は年12回以上発行され、今年はちょうど50号記念号が出た。一枚の大きな紙を裏表印刷して二つ折りにした4ページからなり、ポーランドやクラクフに関することなどを中心としたメンバーからの投稿記事でまとめられている。毎号表紙にはエスペラント語訳された詩が載せられている。
 

その他月に二回、土曜日の朝にエスペラント語によるカトリックのミサを開いている。クラクフの中央広場の一角に建つ聖ヴォイチェフ教会(写真)は、13世紀に建てられた由緒ある教会で、街の誰もが知っているほど有名だが、ここで専属の神父によりエスペラント語でミサの式次第がとり行われる。ちなみにkraków大会、Gliwice大会、 Krzeszowice大会といった国内のエスペラントの大会は必ず日曜を挟む三、四日間行われ、日曜日の朝にその町の教会で専属の神父をクラクフからよんでエスペラント語のミサが行われる慣わしになっている。ザメンホフはユダヤ人でユダヤ教信者であったが、ポーランドのエスペランティストはほとんど皆が熱心なカトリック信者で、カトリックの啓蒙運動にも積極的に参加している人が多い。それゆえミサは欠かせないようである。例えて言うならば、日本で会合を開いてバンケードや打ち上げがないとなにか物足りないように、人の集まる場においてミサがないのは物足りない、といった感覚のようである。

聖ヴォイチェフ教会

この11月には、私が発起人となってKrakowa societo Esperantoのホームページを立ち上げた。今月のプログラム、今月号のApudvistula Bultenoの紹介に加えて、これまでに話をした人のリストや、Apudvistula Bultenoのバックナンバーの紹介、ARENOの過去の公演題目などを載せた。リンクのページでは、UEA、TEJOのほかTEKのページやザメンホフ公園キャンペーンのページにもリンクを設けた。いまやエスペラント語は、インターネットの世界では英語の次に頻繁に使われる言語だという。実際ブラジルなど南米を中心に今ネットでエスペラントが大ブームになっている。日本やブラジルなど遠く離れた国からもネットを使ってクラクフでの活動をかいま見ていただけたらと思う。ホームページはこちら:http://esperantujo.w.interia.pl/kse/